青春の輝き

年末年始に「全国高校サッカー選手権」というのがある。いわゆる「選手権」と呼ばれ、国立競技場で決勝を行っている”あれ”だ。僕はそれが結構好きで毎年楽しみにしている。オンラインで全試合中継・配信もされていて、予選の段階から注目選手や話題の高校に…

懺悔

SNSというのは恐ろしいものである。僕は大変に恐ろしいと思っている。とはいえ一応は僕もアカウントを持っていて、自分が制作をしているから、そういう関係の人をフォローしたりする。ギャラリーに属さなくても、自分の営業と発信次第で作品を多くの人に見て…

療養と、お見舞い

そういえば最近書いてないなーくらいに思っていたら、前回書いた文章の日付を見て自分でも驚いた。 この間何をしていたのかといえば、前回の”鉛飯”の文を書いた直後に力尽き、完全な鬱期に入っていた。自分が鬱を自覚してから今までにないくらいの結構な波が…

「鉛のような飯」を食ったことがあるか

喉を通らず、味もしないような気の重い食事をとることを、夏目漱石が「こころ」の中でそう表現した。初めて聞いたとき、こういう気分のことをこんなにも端的に言い表すことができるものか、といたく感動した覚えがある。鉛なんか食ったことなくとも、どうい…

疲れたら、少し

昨年末に仕事納めをした直後に風邪をひき、寝込んでしまった。年が明けてから”まだ咳しかしていない”ような状況で、自分だけ2023年に取り残されている感覚でいる。 去年は厳しい一年だった。春ごろに精神をおかしくして心療内科に通い始めた。完全に作品を作…

哀愁

仕事場の斜向かいに保育園があって、朝そこに向かう時、ちょうど先生たちと一緒に散歩に出かける小さい子たちとすれ違う。カートに乗せられて運ばれる子たちに手を振って仕事場に到着するのが日課になっている。 小さい子はかわいい。僕のことをじっと見てく…

愛と祈りと怒りと

最近とてもなにかに愛を奪われているかのような感覚がある。書きたいことがたくさんあるのに、どうせ書いても、と思わせてくるなにかがある。人は本当に分かり合えない、と諦め始めている。何かが自分の中で変わり始めている。 話そうとして話せなかった、伝…

掲載情報

11/2より発売の「”声を灯すZINE” BEACON VOL.3」にて、寄稿させていただいた文章が掲載されています。自分の制作のテーマや普段考えている事について書かせていただきました。東京近郊ですとジュンク堂池袋本店、SPBS虎ノ門、下北沢B&B、祖師谷BOOKTRAVELLER…

反動

僕は旅行が苦手である。旅行にあまり前向きになれない。旅行に行く目的は人それぞれだと思うが、大体は大きく言って、観光地を見て楽しむ事、アクティビティに参加する事や、普段の自分の生活範囲から離れてリフレッシュすること、知らない土地で出会う人や…

プログラム的な動物

この前、出がけ先で、トンボが一匹、飛んでいるのを見た。 僕が小さい頃…ほんの20年くらい前までは、僕の家の周りは田んぼだらけで、夏の終わりから秋にかけて、近所の空いっぱいにトンボが飛んでいたのだった。子供心ながらに、スタイリッシュなフォルムと…

鬱について

文章が書けなくなってしまった。文章だけでなく作品も全く形になっていない。原因はなんとなく分かっている。多分鬱だと思う。長い間自分の気分の浮き沈みに頭を悩ませてきたのだが、自分の発達障害を知ることになったタイミングで、躁鬱の気もあることが分…

大人の境界

僕は一応30年くらい生きているわけなのだが、自分が大人になったという実感がない。感覚的には自分の精神は小学生の頃で止まったままである。木登りをして、虫を捕まえて、公園でサッカーや缶蹴りをして、車よりも早く走ろうと頑張って自転車をこいでいた頃…

頭、そんなに良くない

ある“視える”という人に、自分のことをみてもらったことがある。去年のことだったと思う。そのときの僕は、かなりメンタルをやられてしまっており、将来のこととか、自分の仕事や作品の不安ごともそうだし、自分の性格や性質のことも相まって、ため息をつく…

迷って悩んで間違えて

先週、ある漫画を読んで、もう自分でも意味がわからないくらいに嗚咽してしまった。僕は映画を観たり音楽を聴いたりして泣くことは結構あるが、漫画を読んで泣くというのはあまりない。こんなに泣いたのはハンターハンターの”蟻編”を読んだ時以来である。 ほ…

和解

志賀直哉の小説「和解」を読んだ。人に勧められて、そういえば最近全然本を読んでいないなと思い、いい機会なので読むことにした。まあ新書でもないし、かなり有名な作家なので教養として読んでいる人も多いと思うが、今回はそのことについて書く。存分にネ…

僕は何も知らなかった

インターネット黎明期。ちょうど10代の多感な時期を過ごした自分にとって、ネットで見るいろんな人の体験や考え方というのは非常に興味深かった。僕の世界は小さかった。10代のうちなんて大体は家族とか親戚、学校、習い事や部活動の関係、あとバイト先の付…

右腕の感覚

最近、やたらと右の肩から背中にかけての筋肉がごわごわして痛むので、近所の整形外科に行った。達人系のおじいちゃん先生(江戸っ子口調)に診てもらい、ひとしきり肩のまわりを押されたり回したりされた後、「まあ使いすぎだわな」と言われた。原因は右腕…

自分には無理

メンタルの状態が良くない。 人に見せる文章を書くなら、そしてそれをこうやって公開するなら、それなりに自分の感情をちゃんと整理して客観的にしなきゃいけないと思っている。というか、作品はそうあるべきだし、そうなければいけないとも思うし、そうであ…

デヴィッド・ボウイが

前回、作品に対して僕が「不純」なのではないかと悩み、そういう感じの文章を書いた。 せっかくいろんな人が言葉をくれるのに、聞いているような聞いていないような、不誠実な態度でいたかもしれない。例の”パンチライン”(こちらの記事 を参照)をモロに食…

雑記:フリースタイルブログ

最近はちょっと別のことに頭を使っていて、ブログ用の文章を休んでいる。書きたいことがなくなったとか、ネタ切れしたわけではない。むしろネタはどんどん溜まっている。携帯のメモ機能に、なにか思いついた時にメモするようにしているが、先日ついに100件を…

「仲間がいるよ」

最近おもしろい人(funnyではなくてinterestingのほう)と話をすることが多くて、自分の世界がどんどん広がっていくのを感じながら過ごしている。そもそも僕は人付き合いが得意ではないため、僕にとってそれは”とても”貴重な出会いだ。例えば「なにかを一生…

涙の理由

...僕はとにかく泣き虫だった。幼稚園に通っていた頃、毎朝通園バスに乗り込むだけで大泣きしていた。母親と離れたくなかったり、クラスにいじめっ子がいたり、上手に友達を作れなかったりしたからだ。そういう子供だった。あまり友達と遊んだ記憶がない。多…

自分が一番わからない!

30年も生きて、ようやく自分のことが少しずつわかるようになってきた。というより、自分のことなんて、本当はほとんど分かっていないのだと思った。結論から言うと、僕は発達障害だった。「自閉症スペクトラム」というものらしい。 こういうのって公表すべき…

体験と実感

僕は屠殺体験をしたいと思っている。したいというより、しなきゃいけないような気がして、機会をなかなか得られずに数年経った(ビビりなので自分から調べるとかは特にしないのが自分でもおもしろい)。世界は誰かがいろんなことを代わりにやってくれていて…

コロナウイルスの効用(納豆が食えるようになった話)

コロナ・パニックの始まりから3年…。なんとかウィルスから逃げ続けていたのだが、先日ついにあえなく感染した。感染は怖い。発症日から逆算すれば大体の経路の予想はつくが、ウィルスが体内に入ってきたその「瞬間」のタイミングは全くわからない。自分なり…

雑記:信心のこと

考えていることが一日一刻と変化していくので、なかなか文章としてまとめられるほどのことを考えられなくなった。作品を作ったり、なにか言葉にしたり、形に残すというのは、自分の時間を少し止めるようなことなんじゃないかと思う。今は自分の時間を止めた…

恨みと鬼

※この文は、TVアニメおよび漫画「鬼滅の刃」のネタバレを含みます。作品を楽しみにしておきたい方はご注意ください。 一昨年の暮れ、アニメ「鬼滅の刃」を某動画配信で一気見した。ずっと話題になっていたけど関心がなくて、劇場版の興行収入がどうのこうの…

むずかしい芸術

作品を展示していると、いろんな人に出会って話をする機会がある。当然いろんな反応がある。かわいいとか面白いとかいう感想だったり、なぜこれを作ったのかとか、どういう意味かという質問を受ける。僕の場合は「どうやって作ってるんですか?」という技術…

未知との遭遇

自分の興味があることを知りたい時、僕は本を読むことが多い。インターネットはいつでも知りたいときに知りたいことを教えてくれるけど、まとまった知識を得たいならやっぱり読書が一番だと思う。自分よりも頭の良い人が、その道を研究・分析して、長い時間…

自分の抱きしめ方

コロナが騒がれ出した2020年、プライベートの色々な変化のために、勤めていた会社をやめて実家に戻った。家を出てから約3年…たった3年だ。あれから時間が経った。長いようで短い時間だ。自分が生活をしていた実家の部屋。色々なことがあった。僕は小さい頃か…